Appleから新型iPad Proが発売!Magic Keyboardで2in1ノートPCに近づいたiPad ProとSurface Pro 7のスペック比較

Appleから新型iPad Proの発売が発表されました。発売は3/25となります。トラックパッドが付いた5月発売予定のMagic Keyboardと一緒に使うと、新型iPad Proはもはや画面とキーボードがセパレートできる、2in1ノートPCであり、使い方やニーズを考えるとはもはやWindows機としてのSurface Proに近しい存在になりました。大きな違いはOSくらい!?

そこで、新型iPad Proの先代との比較、Surface Proの現行機種(Surface Pro 7)とのスペックについて比較してみました。

新型iPad Pro(第4世代)の注目ポイント

改めて簡単に整理します。

iPad Pro本体の旧型(第3世代)からの主な変更点

  • 従来の11インチと12.9インチのラインナップやディスプレイ性能は変化なし
  • カメラの変更(1眼→広角、超広角の2眼)とAR/VRに特化したLiDARスキャナの搭載
  • RAM容量のアップ(4GB→6GB)
  • ROM容量が倍増し、価格ダウン
  • CPUの性能向上(64ビットアーキテクチャ搭載A12Z Bionicチップ)
  • マイク性能の強化(5つのスタジオ品質マイクロフォン)
  • Wifi6対応

トラックパッドが付いたMagic Keyboardに注目が集まる

今まで本体カバーとキーボードを兼ねていたSmart Keyboard Folioのバージョンアップに加えて、5月発売予定のトラックパッドが付き、チルト角を自由自在に変更できるMagic Keyboardに注目が集まっています。

もともとiPad ProはOSもiPad向けのiOSを搭載し、UIがPC利用をあまり想定していなかったことと、マウスが使えないであったり、スマートキーボードにトラックパッドがついていないことで、タイピングと画面操作の導線が離脱し、画面のタッチ入力とキーボードの操作を行き来する必要があり、煩わしさや使いにくさが指摘されていました。これが改善されたとは喜ばしいことです。

Magic Keyboardの重さは600g(11インチ向け)!

[4/21更新] かねてから噂のMagic Keyboardが前倒し発売になって、SNSやYouTube等で報告が上がってきていますが、Magic Keyboardの重さが判明し、11インチ用で約600g、12.9インチ用で約700gであることが判明しました。iPad Pro本体(11インチ)が471gですので、合わせると1kgを越えてしまいました。Surface Proとほぼ互角の重量です。

新型iPad Pro 11とSurface Pro7のスペック比較

それではApple対Microsoftとガチンコ対決といきましょう。iPad Proは11インチのWifiモデル、Surface Pro7は最上位のCorei7モデルと比較します。優位な方をマークしています。

項目 Apple iPad Pro(第4世代)11インチ Microsoft Surface Pro7 (Core i7モデル)
CPU Apple A12X Bionic(8コア8スレッド) Intel Core i7-1065G7(4コア8スレッド)
メモリー 6GB 16GB
ROM 128GB~1TD SSD 256GB~1TB SSD
画面解像度 2,388 x 1,668ピクセル Liquid Retinaディスプレイ 2,736 x 1842ピクセル12.3 インチ PixelSense™ ディスプレイ
OS iPad OS Windows 10 Home
カメラ(背面) 広角:12MP、ƒ/1.8絞り値

超広角:10MP、ƒ/2.4絞り値、125°視野角

8.0 MP のオートフォーカス機能付き
ビデオ撮影 4Kビデオ撮影(広角:24fps、30fpsまたは60fps、超広角:60fps) 1080p Full HD ビデオ
スピーカー 4スピーカーオーディオ Dolby® Audio™ 搭載 1.6W ステレオ スピーカー
マイク 5つのスタジオ品質マイクロフォン デュアル(2) マイク
Wifi Wi-Fi 6(802.11ax) Wi-Fi 6: 802.11ax 互換
認証 顔認証(FaceID) 顔認証(Windows Hello)
センサー LiDARスキャナ、3軸ジャイロ、加速度センサー、気圧計、環境光センサー 光センサー、加速度センサー、ジャイロスコープ、磁力計
外部端子 USB Type-C USB-C® x 1、USB-A x 1、3.5 mm ヘッドフォン ジャック、Surface Connect ポート x 1、Surface タイプ カバーポートmicroSDXC カード リーダー、Surface Dial と互換性ありoff-screen interaction
ペン入力 対応(Apple Pencil 第2世代)※iPad Pro本体から充電、マグネット式 対応(Surfaceペン)※AAAA型単6電池式、マグネット式
バッテリー駆動時間 最大10時間 最大10.5時間
本体重量 471g(本体)

約600g(Magic Keyboard)

20g(Apple Pencil)

790g(本体)

1,252g(本体790g+Surfaceタイプカバー462g)

1,342g(本体790g+Surfaceタイプカバー462g+Surfaceペン90g)

価格(256GBモデル) 税込105,380円(本体)

税込34,980円(Magic Keyboard)

税込15,950円(Apple Pencil第2世代)

フルセット合計 税込156,310円

 

税込193,380円(本体)

税込21,340円(Surface Proタイプカバー、指紋認証付き)

税込12,980円(Surfaceペン)

フルセット合計 税込227,700円

 

それでは、特徴ある項目を見ていきます。

CPUはiPad Pro、Surface Pro7ほぼ同等か

GadgetVersusのサイトで先代のiPad Pro(A12X Bionic)とCorei7のベンチマークをGeekbench4で比較したところ、ほぼ同等の性能であることが分かります。

iPhone Maniaで報じられている通り、新型iPad ProのA12Z Bionicチップについては、スレッド数の向上があるもの、CPUスコアは先代のA12Xと比べてほぼ同等との結果が想定として出ていますので、おそらくCPU単体の性能としてはiPad ProもSurface Pro7も変わらない結果と言えるでしょう。

クリエイティブに特化しているiPad Pro、実用性に特化しているSurface Pro7

上記のように各項目を比較すると、ディスプレイやマイク、ビデオ撮影といった項目がiPad Proは優れており、やはり一般的に言われているようなクリエティブ指向のノートPCと言えると思います。一方で、Surface Pro7はメモリーが16GBを搭載、外部端子の充実度から見ても、より実用的なシーンでサクサク動くWindows10PCとしての安定感、Officeも使える安心感があります。

コスパに優れたiPad Pro

搭載メモリーや物理的なハードウェア部品の違いこそあるものの、スペックとして比較してiPad Proの方が優秀な項目が多いながら、本体価格はiPad Proの方が安いというのは驚きです。Apple製品は高いと言われ続けていますが、このコスパはいいですね。本体だけの利用でiOSでも良いという方は間違いなくiPad Proを購入した方が良いだろうと思います。ハードウェアの比較は互角とすると、もはや違いはOS(と、その周辺のアプリケーション)とOfficeの使いやすさくらいです。

Magic Keyboardも確かに高くて、Surface Pro用と比較して価格差1万円ですが、全体としてみると、iPad Proの方が断然安いです。

Magic Keyboardの発売で微妙な立ち位置となったiPad Pro

前述の通り、画面とキーボードの導線の離脱へのユーザの苦情に対応した形になりますが、MacBook ProAirSurface Pro 7などの従来のノートPCにより近づいた形のiPad Pro。ややポジション的には微妙な立ち位置になってしまったのは、否めないと思います。AppleユーザならそこまでするならMacBook ProやAirでよい、となりますし、より実用性やWindowsの安心感や接続端子の豊富さを選ぶならSurface Proがあります。

2in1として安くて使いやすいクリエイティブ指向なノートPCとしても使えるタブレットが欲しいという方にマッチした製品ということになるかと思います。

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