富士フィルムのX-T4は2020年の動画撮影カメラの普及機になり得るか

 富士フイルム X-T4

先週、FujiFilmのX-T4に関してスペックを中心に記事を書きました。今回動画機能をかなり強化してきたX-T4ですが、動画専用機として売れる製品となるのか少し考えてみたいと思います。

Fujifilmからミラーレス一眼「X-T4」が発売!SONYのa6600とのスペック比較・価格・発売日は?

富士フイルムの本気度

4K/60pが撮影でき、4:2:0 10bit記録ができる、ETERNAなどのフィルム調プロファイルも搭載したX-T4。

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ここまでの性能を併せ持った機種といえば、PanasonicのGH5でしょう。GH5でも4K/60p撮影が可能で、フィルム調のプロファイルは「CineLike-D/CineLike-V」がありますし、LOG撮影もできます。また、SDカードへの内部記録サンプリングは「4:2:2 10bit」が可能で、X-T4を越えます。

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映像表現の幅は優等生だが、AFと高感度に弱いPanasonic GH5

GH5は一方で、像面位相差AFを搭載しておらず、映像の劣化を防ぐため頑なにコントラストAFを採用しているため、AFが前後に微振動するウォブリングが発生し、他の機種に比べAFが弱点です。

また、映像素子のサイズがマイクロフォーサーズなので、X-T4のようなAPS-Cよりも一回り小さなイメージセンサになり、高感度には物理的に弱い特性を持っています。このAFと高感度をどの程度X-T4は凌駕するか、注目されます。

Panasonic GH5s

これらの弱点を克服するため、Panasonicは後発でGH5sという高感度特性に強くAFも改善した製品を出しましたが、画素数(1028万画素)を犠牲にしているため、写真利用との併用は難しいのと、AFもやはりSONYのa7iiiやa6600、X-T4が採用している像面位相差方式のAFには敵いません。

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AFや高感度には強いが凝った映像は撮りにくく、フィルムルック調がなく、映像ビットレートも低いSONY a6600/a7iii

一方、a6600はAFは非常に強力でリアルタイムトラッキングも搭載していますから、動きの強い被写体でもピントを追い続けることができるほどのAF性能を持っています。また、APS-Cのセンサーサイズになりますので、高感度耐性も十分でしょう。a7iiiはリアルタイムトラッキングは搭載していませんが、フルサイズのため、高感度に強くAF性能も高い評価を得ています。

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ただ、フィルムルック調のプロファイルのバリエーションが弱かったり、LOG撮影のISO感度が高く、ノイズがのりやすい、ビットレートが低い、4Kは30pまでしか撮影できない、等まだまだ映像表現の幅としては低く、少々つまらない性能になっているのがa6600/a7iiiです。

ということで、X-T4はこのそれぞれの弱点を埋める、補完する機種になり得るか、どうかです。

非常に注目される機種になると思います。

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