【レビュー】最大30W出力が可能な5ポートのスマホUSB急速充電器「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」

スマホやタブレット向けのUSB急速充電器として有名なAnkerの「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」を紹介します。

「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」の特徴

  • 5ポートあるので、最大5台のスマホ、タブレットの急速充電が可能
  • 重さは328g(ACケーブル込み)
  • 出力は最大30W(PowerIQ3.0対応のためiPhoneXSでの充電時間は約1時間40分程度で急速充電が可能)

初心者の方向け説明:そもそもW(ワット数)、A(アンペア)って何?

「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」の紹介の前に、充電器のパッケージの裏や商品説明に必ずといって良いほど目にする、「W(ワット)、A(アンペア)、V(ボルト)」という電気にまつわる単位がありますが、いまいちピンときていないというか、正しく理解できていない人も多いと思います。

数字が大きい方が早く充電できるんでしょう?
数字が大きい方が出力が大きい!
いずれも間違ってはいませんし、その程度の知識で良いのですが、改めて解説しておきましょう。この説明は中部電力で紹介しているページが分かりやすいです。
V(ボルト)って何ですか?
電気を押し出す力をあらわします。 日本の場合、ご家庭の電圧は通常100Vとなっています。
A(アンペア)って何ですか?
電気の流れる量をあらわします。
(例)消費電力が1,000Wのドライヤーをご家庭で使用する場合、日本のご家庭の電圧は通常100Vのため、
流れる電流は1,000(W)÷100(V)=10(A)となります。
W(ワット)って何ですか?
実際に消費される電気エネルギーをあらわします。 電灯が光を出したり、モーターが力を出すときに使われる
電気エネルギーの大きさを示し、この値が大きいほど電力を多く消費します。
電力(W)=電圧(V)×電流(A)×力率
電気の使用電力量は?
Wh ワットアワー<電力量>
電気を使った量をあらわします。
電力量(Wh)=電力(W)×使用時間(h)
例:100Wの電球を1時間使用すれば、消費電力量は100(W)×1(h)=100Wh、10時間使用すれば、100(W)×10(h)=1,000Wh=1kWh(キロワットアワー)となります。
したがって、消費電力=充電能力として「最大○○Wという数字でよく表しますが、これは電圧と電流のかけ算で計算されることになり、電圧や電流が大きければ、その消費電力、充電能力も大きくなる、ということになります。

それではいざ、開封!

それでは開封していきます。

上のシールを剥がして、青い出っ張りを引き抜くと・・

半透明の包装で包まれた「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」が顔を出します。

並べるとこんな感じ。

包装パッケージを取った本体

外装はプラスティック製です。

大きさはiPhoneXSや11より2周り程度小さい

大きさは横103mm、奥行き78mm、厚さ28mmです。

iPhoneとの厚みを比較しました。3cm弱ありますので、ある程度の厚さはありますね。

ちなみに、1世代前の「Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery」と比較すると、やや本体は小さくなりました。(下が1世代前のAnker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery

Ankerのロゴは1世代前より見えにくくなりました。また、外装がアルミからプラスティック製に変更され、コストダウンが図られています。

重さは328g(ACケーブル込み)

旅行に持っていっても、これくらいの重さならそこまでかさばらないと思います。1世代前の「Anker PowerPort+ 5 USB-C Power Delivery」の重さは「315g」ですので、重さはほぼ変わっていません。

ACアダプタはなく、ACケーブルを挿すタイプ。これは重くならなくて嬉しい設計ですね!

付属品

付属品はこれだけ。

「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」の充電能力(スペック)は?

充電能力に対する製品仕様は以下の通りです。

【Power Delivery】5V/3A、9V/3A、15V/2A、20V/1.5A 【PowerIQ】5V/6A(各ポート最大2.4A)
これだけではややこしいので、もう少し分かりやすく説明します。

Power Deliveryとは?

USE接続で給電するPower Delivery(USB PD)は、USB Type-Cに対応した国際給電規格です。規格上の最大出力は「100W」までです。PD対応と謳う商品であれば、Anker製品だけでなく皆同じ規格になります。

PowerIQとは?

Ankerの独自の充電制御技術のことです。Power Delivery (9V = 3A / 15V = 3A / 20V = 5A)、Qualcomm Quick Charge等の充電規格と互換性があり、 USB-Cポートに接続されたスマートフォンやタブレット端末、ノートPC等の機器を急速充電する技術です。

Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQの場合

「Anker PowerPort I PD – 1 PD & 4 PowerIQ」の場合、PD規格に対応しているのは以下の写真のように、USB Type-Cの1ポートのみです。一方、USB Type-Aの4ポートはPowerIQ(Power Deliveryとの互換性あり)に対応していることになります。

先ほどの説明の通り、給電能力はW(ワット)で表現され、電圧(V:ボルト)と電流(A:アンペア)のかけ算ですから、USB TypeCの1ポートの最大出力は30Wになります。(15V/2A、20V/1.5Aのケース)

あくまで、充電器側の最大出力という事に注意してください。充電される側(スマホ、タブレット)がそれよりも小さい電力量にしか対応していなければ、そのW数になります。
一方、PowerIQに対応したUSB Type-A側の4ポートは「5V/6A(各ポート最大2.4A)」という表現になっています。この表現でよく注意いただきたいのは、「4ポート全てに機器をつないで充電した際に、全部で30Wが最大になる」ということであって、「4ポートそれぞれで最大30W」ではなく、「1ポートのみ使用している場合に最大30Wになる」という理解も間違いです。
「各ポートで最大2.4A」という記載になっていますので、機器の接続数にかかわらず、1ポートの最大出力は「最大12W(5V×2.4A)」となることにご注意ください。また、1ポート最大12W出力できるとしても、4ポート全てで充電を行う場合、48W(12W×4ポート)とはならず、4ポート最大30W出力の制限が先に来ますので、ご注意ください。ですので、最大60WというAmazonの表現も誤解を招きやすいのでご注意ください。(あくまで30W+30Wなので、1ポートで最大60W出力となるわけではありません)

さらにスリムになった「Anker PowerPort Atom III Slim (Four Ports)」

なお、さらに本体がスリムになった「Anker PowerPort Atom III Slim (Four Ports)」もAnkerから発売されています。こちらもおすすめです。こちらはPD規格に対応したUSB Type-Cが最大45Wが1ポート、1ポートが最大12W出力となるUSB Type-Aが3ポート(4ポートから1ポート少ない)となり、USB Type-Cが今回紹介した製品より15W出力が大きくなっているにも関わらず、コンパクトになったので、人気商品になっています。

主な製品仕様

サイズ:約89 × 86 × 18 mm

重量:約142g※本体のみ

入力:100 – 240V ~ 2A 50 – 60Hz

出力 USB-Cポート:5V=2.4A / 9V=3A / 15V=3A / 20V=2.25A

USB-Aポート:5V=4A(各ポート最大2.4A)

合計最大出力:65W

なお、こちら長らくの人気商品、かつ新型コロナウイルスの影響等も重なり、メーカにも在庫がない状況でしたが、最近Amazonで在庫が復活したようなので、購入は急いだ方が良いです。

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